妊娠中は体調の変化やホルモンバランスの影響を受けやすい時期です。そのため、歯科治療についても慎重な判断が求められます。「妊娠中にインプラント治療を受けられるのか」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか？また、治療に伴うリスクや適切なタイミングについても気になるポイントです。
今回は、妊娠中のインプラント治療の可否、そのリスクやタイミングについて、そして妊娠中にインプラント治療を考える際の対応方法を詳しく解説します。
1. 妊娠中にインプラント治療は受けられる？そのリスクも解説
妊娠中は胎児の発育を最優先に考える時期であるため、インプラント治療を避けるべきケースが多いです。しかし、妊娠中の口腔ケアは母体の健康維持にも重要です。インプラント治療が妊娠中に影響を及ぼすリスクや注意点を詳しく見ていきます。
インプラント治療が妊娠中に推奨されない理由
①麻酔の影響
治療時に使用する麻酔薬が胎児に影響を与える可能性があります。一般的に使用される局所麻酔薬は厳しい基準をクリアしていますが、リスクを完全に排除することはできません。
②レントゲン撮影の影響
治療前に必要となるレントゲン撮影は、放射線を含むため、妊娠中の胎児に影響を及ぼすリスクがあります。特に妊娠初期は慎重な対応が求められます。
③ホルモンバランスの変化
妊娠中はホルモンバランスの変化により身体に様々な変化が起きるリスクが高まなりやすい傾向にあります。インプラント治療部位の治癒が不十分になる可能性もあります。
妊娠中にインプラント治療が必要な場合
緊急性が高い場合、歯の欠損が原因で栄養摂取に影響がある場合は、歯科医師と相談の上、治療方針を慎重に決めていきます。
緊急性が高くない場合は、治療を延期しつつ、仮歯や部分義歯で対応する方法も検討されます。
2. 妊娠中、妊娠前後でインプラント治療を受ける最適なタイミングはいつ？
妊娠の時期や体調によって、インプラント治療の適切なタイミングは変わります。治療を計画する際に、妊娠前後のどの時期が最も適しているかを解説します。
妊娠中に治療を避けるべき理由
①妊娠初期（1～3か月）
胎児の重要な器官が形成される時期のため、麻酔や薬の影響を避けるべきタイミングです。
②妊娠後期（8～10か月）
母体に負担をかける治療は早産のリスクを高める可能性があります。治療中の姿勢が母体に負担となる場合もあります。
最適な治療タイミング
①妊娠前
妊娠を計画している場合は、事前にインプラント治療を終了させることが推奨されます。これにより、妊娠中の負担を最小限に抑えられます。
②産後
出産後は母体が落ち着いてから治療を開始するのが理想的です。母乳育児中の場合は必ず歯科医師と相談しましょう。
3. インプラント治療中に妊娠した場合の対応とインプラント以外の治療方法
インプラント治療中に妊娠が判明した場合、治療計画を見直す必要があります。
まずは歯科医師に妊娠の事実を伝えましょう。母体と胎児への影響を最小限に抑えつつ、以下のような対応が検討されます。
①治療の一時中断
インプラント治療は段階的に進むため、必要に応じて一部の治療を延期します。例えば、外科処置を伴う手術は出産後に延期し、進行中の部分は経過観察に切り替えます。
②薬剤の見直し
妊娠中に使用できる薬剤は限られるため、必要最低限の範囲で対応します。
③定期的な経過観察
治療を中断した場合でも、歯科医師の指導に従い定期的に口腔内の状態を確認することが重要です。特に妊娠中は歯茎の炎症が進行しやすいため、口腔ケアを怠らないようにしましょう。
④インプラント以外の治療方法を検討する
妊娠中に歯の欠損を補うための方法として、取り外しが可能な部分義歯や仮歯で対応する方法が検討されることがあります。
4. インプラント治療を計画する際の注意点と相談ポイント
インプラント治療は長期的な計画が必要であり、特に妊娠を希望している方や妊娠中の方は、事前にしっかりと歯科医師に相談することが大切です。
インプラント治療前には以下のポイントを確認しておくと良いでしょう。
①妊娠の計画有無
妊娠を計画している場合、妊娠前に治療を完了するか、治療時期を相談することが重要です。
②医師間の連携
産婦人科医と歯科医師の連携が必要になることがあります。特に、薬の使用や治療方針については事前に情報共有しましょう。
③治療後の管理方法
インプラント治療後のメンテナンスも重要です。妊娠中や出産後も継続して口腔内をケアできる体制を整えましょう。
また、妊娠中には以下のポイントに注意しましょう。
①治療中の姿勢
治療中に横になる姿勢は母体に負担をかけることがあります。適宜姿勢を調整しましょう。
②感染症のリスク管理
口腔内を清潔に保ち、感染症のリスクを最小限に抑えることが必要です。
5.仙台青葉区上杉の歯医者 ルミエールデンタルクリニックのインプラント治療
仙台青葉区上杉の歯医者 ルミエールデンタルクリニックではカウンセリングを通じて患者様のお口の状況や患者様ご自身のご意見もお聞きした上でインプラント治療の提案をいたします。
インプラント治療はメリットだけでなくデメリットもありますので、しっかりと説明させていただきます。
また、日本歯周病学会・歯周病専門医が在籍しているため歯周病で歯を失った患者様におけるインプラント治療にも対応しています。
日本歯周病学会・歯周病専門医の資格は更新が必要であり、更新のためには学会での発表や研修会の参加など、新しい知識や技術の習得が必要になります。そのため仙台青葉区上杉の歯医者 ルミエールデンタルクリニックの治療は歯科医療の進歩に合わせた治療をご提供しています。
治療前により正確な診査・診断を行うための歯科用CTやデジタル技術（3Dシミュレーション解析など）の活用や、経験豊富な歯科医師による手術、術後のメンテナンスにより、可能な限り患者様が快適なお口の健康を維持できるよう歯科医師、歯科衛生士、スタッフ一同患者様のサポートを徹底しています。
まとめ
妊娠中のインプラント治療は、可能ではあるもののリスクが伴うため、緊急性がない限り出産後に治療を行うことが望ましいでしょう。
また、妊娠中の治療を避けるために、妊娠前にインプラント治療が終了する計画を立てることが理想的です。
インプラント治療中に妊娠が判明した場合は、速やかに歯科医師に相談しましょう。
仙台市青葉区の歯医者 ルミエールデンタルクリニックでは、妊娠中や妊娠を計画中の方に対しても、インプラント治療に関するご相談を承っています。
患者さん一人ひとりの状況に合わせた最適な治療計画を提案しておりますので、仙台でインプラント治療を検討されている方はお問い合わせください。
監修：甲田 恭子